どうしても思い出せない記憶を探ろうと、遼子は自分の拾われた水族館に出かけた。土曜日の水族館は親子連ればかり、カップルは存外に少ない。何組かの睦まじい男女は若く、大学生だろう。遼子は自分のハンドバッグを両手で握って足早に館内を過ぎる。熱帯魚…
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