2011-11-16 夏の雨 詩 開かれた瞳 閉じられた掌 水晶の汗を滴らせて 小さなあの子は血反吐を吐く 父よ母よと呼びながら 地獄へ行くのはどの子 夏の雨が波紋を描く 陰鬱な温度 灰色の水分 どぶは血の海 雑草は針の山 蝶を花を夢見ながら 地獄へ行くのはあの子 苦悶の腕が夜空を抱く 薬指に死者の契約