2011-11-15 青鈍色の経血は 詩 心臓が肺の間からすべりだし 胃にのしかかり肝臓をつぶして 腸をかきわけ 足の間から転げ出る 青鈍色の経血は 生命になり得なかった心臓を失った私は 内臓をひきずりながら その心臓を片付ける汚穢はポリエチレン 血はビニール 燃え残るのは有害なかさぶた私は汚れた股のまま まだ温かい大地に 座りこむ目は覚めて こうして息をしていても 血の通わぬこの体は 青鈍色に腐ってゆく青鈍色の経血は 生命になり得なかった