2013-12-19 喉 詩 宵闇の波の音だけ 静かな夜 葉擦れの音も聞こえない 自分の呼吸の音を頼りに 私は自分の喉に手をのばす ここに何かが巣食って 寄生している 私に何かを言わせようと そのために私をまだ死なせないのだ 私はあなたに何度もたずねた ここに何もないのか 本当に何もないのか あなたは笑うが 私は自分の喉にまだひとり 誰かが住んでいることを感じる 私以外の何かが 命が 私の喉にもある 私はいくつかの命の上に生きて 自死を選ぶことはかなわない 自分の言葉のために