2012-03-30 094. 限りある 字書きさんに100のお題 一人の部屋で、コロナを空ける。誕生日に買って残っていたコロナだ。あの日は、ケーキを食べてワインを飲んで、中途半端なセックスをして寝てしまった。彼が一緒だった。 でも、他にもあの日したかったことがたくさんある。ケーキだけではなく、私も彼も大好きなピザとアイスクリームを取って食べてかったし、このコロナだって一緒に空けたかった。 私には、食べることしか幸せがないのだろうか。コロナの空き瓶が目の前にある。 限られた幸せは、こうして空になってしまう。