数日後、海から引き上げられた母親の車からは言い知れない臭気が漂った。遼子はけして中を見なかった。母親と弟の遺骸は荼毘に付され、白茶けた骨が墓に入った。呆けたように「助けられた」と繰り返す遼子は、職員に手を引かれ施設に入った。 遼子は心中する…
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